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ドローンの落下事故と安全性

ドローンの操縦は、難しいものではありません。

しかし、ドローンでの空撮になると、大変シビアになることをご存知ですか?

重量のある本格的なドローンは、障害物や電波障害、バッテリー切れなど、様々な状況に気を配らなくてはなりません。

その上でドローンを安定して飛ばさないと、いい映像が撮れないのです。

つまり、ドローンをただ飛ばすのではなく、常に狙いを持ち、その狙い通りに操縦するということです。

空撮時におけるドローンの落下事故はつきもの。

だからこそ、安全を最優先に進めたいところです。

ところが、ドローンは100%安全とは言えません。

では、ドローンの落下事故は年間どれくらい起きているのでしょうか?

安全対策はどうしたらいいのでしょうか?

事故を起こさずに空撮を行うには何が必要になるのか見ていきましょう。

ドローンの事故件数はどれくらい?

国土交通省の「無人航空機に係る事故トラブル等の一覧」によると、平成27年度(2015年)は12件であったものが、28年度は55件、29年度で63件となっています。

この件数は、国土交通省に報告のあったものであるため、実際はもっと多いと思われます。

ドローン落下の原因は?

ドローンが落下する原因を簡単にまとめると、以下のような理由が挙げられます。

・操縦者の技術不足

・機体の整備不良

・電波障害や天候の影響

・バッテリーの残量不足

落下事故の中でも特によくあるのが、操縦者の技術不足によるもの。

具体的には、

・撮影のカメラに意識が向いてしまい、障害物にぶつかった

・障害物との距離感を間違えた

など、安全確認を怠ったことが事故に繋がっています。

ドローンでの撮影は、機体の操縦だけでなくカメラにも気を使います。

2つのことを同時に行うので、安全確認がおろそかになりやすいのです。

次に、機体の整備不良。

着脱可能なプロペラの取り付けが不十分であったなど、ちょっとした不注意から落下を招いてしまうケースがあります。

電波障害は、操縦者とドローンの間に建物などの障害物が入ってしまったり、電波塔など電磁波の強い地域で発生します。

ドローン飛行時の風速の確認を忘れたがために、思わぬ強風にドローンが流されてしまうケースも。

また、空撮に夢中になるあまり、バッテリー切れになってしまうことも見られます。

状況によっては、想定よりも早くバッテリーが消耗することもあるのです。

「まだ飛行の持続時間内だから大丈夫だろう」

などと、バッテリー残量のぎりぎりまで飛行させることも、落下事故の大きな要因となっています。

操縦時間が400時間を超える(つまり操縦経験が十分とみなされる)空撮関連事業者でさえも、ちょっとした油断やミスが事故を起こすきっかけとなっています。

ドローン落下の衝撃力はどれくらい?

ドローンが万一落下した場合、一体どれくらいの衝撃になるのでしょうか。

撮影に用いられる本格的なドローンの機体重量は、たいてい1~2kg程度はあります。

重さ1kgのドローンが、高さ50mから落下したとしましょう。

空気抵抗は無視して、自由落下のエネルギーを計算するとどうなるか。

この場合の落下エネルギーは、490Jです。

これだけではどれくらいの衝撃があるのか、あまりピンときません。

では、重さ50kgの物体を高さ1mから落下させた場合はどうか。

実は、この場合でも落下エネルギーは同じ。

5kgの物体を10mから落下させた場合でもエネルギーは変わりません。

こんなものが上から落ちてきたらどうなるか……。

痛いどころの話で済まないのは、想像がつきますよね。

また、落下速度は約31m/sに達します。

50mの高さからでも、2秒後には地面に激突しているのです。

「短い時間で落下し、衝撃力も強い」

それが、ドローンの落下事故の意味するものと言えます。

人口密集地でのドローンの飛行が規制されるのも頷けるのではないでしょうか。

安全に撮影するには?

上記の原因がドローン落下事故の全ての原因というわけではありません。

しかし、落下の原因の中でも大きなウェイトを占めているのは事実。

これらの原因は、操縦者の判断次第で防げることがほとんど。

ちょっとした油断、つまり人為的なミスである点が共通しているからです。

だからこそ、空撮はハードルが高くなります。

この点は、やはり操縦者の技量や経験に左右されるのではないでしょうか。

現場の入念な下調べや、撮影当日の風の影響などをしっかり考慮することも肝要です。

落下事故を調べてみると、電波障害や山から吹き降ろす強風などで、突如操縦不能となるケースも散見されます。

予め下見に行ったり、風速計を所持しておくことが対処方法となりますが、一番は「今、この場所で飛行させても大丈夫だろうか?」という操縦者の判断にかかっています。

ドローンを飛行させる上で、地理状況をよく把握しておくことは欠かせません。

また、バッテリー切れによる落下を防ぐには、長時間の撮影を続けないことです。

「まだ大丈夫」と思って撮影を続行していると、思わぬ落とし穴にハマってしまいます。

もちろん撮影のタイミングというものもあるでしょう。

しかし、バッテリー残量に余裕があっても、早いうちに撮影を終えるほうが安全なのです。

機体の整備不良も、念入りなメンテナンスを心がけることで、防ぎやすくなります。

本番前にテスト飛行を行い、ドローンの状態を確認するのも、操縦者の役目です。

ドローンで安全に撮影をするには、操縦者の安全意識にかかっているのではないでしょうか。

まとめ

ドローンの空撮がなぜ難しいのか、おわかりいただけたでしょうか。

空撮を行うドローンパイロットには、十分な技量だけでなく、シビアな安全確認が求められます。

人口密集地で空撮を行う場合、幾重にも渡るドローン飛行許可の申請もしなくてはなりません。

つまり、法律にも精通している必要があります。

ドローンの空撮でお悩みでしたら、ぜひドローン東京までご一報ください。

 

 

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